(111)配向MTJの界面共鳴トンネルによる巨大磁気抵抗効果
磁気トンネル接合(MTJ)は絶縁体が強磁性体でサンドイッチされた構造を持ち、種々の磁気センサや次世代不揮発メモリなどに搭載されています。より良い特性を持つ新規なMTJを理論提案することも我々の重要な研究テーマの1つです。最近では、従来型の(001)配向MTJ [図(a)] とは構造が異なる(111)配向MTJ [図(b)] について研究を行い、非常に大きな磁気抵抗比が得られることを見出しました(Masuda et al., 2020; Masuda et al., 2021)。この巨大磁気抵抗比は界面共鳴トンネルと呼ばれる新たな機構で発現していることもわかりました。今後このような新規(111)配向MTJに関する実験、理論研究がさらに進展していくことが期待されます。
