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光ポンピング法を基礎とした汎用動的核偏極法の開発とその応用
後藤 敦(ナノ計測センター強磁場NMRグループ)
- 私達は、物質中に含まれる原子核スピンの偏極度を劇的に向上させる技術である「動的核偏極法」の開発を進めています。動的核偏極法の本来の目的は、現代の重要な分析手法の一つである「核磁気共鳴法」(NMR)の弱点である低感度性の克服ですが、最近ではナノ分析やスピンエレクトロニクスの分野においてもその重要性が認識されてきており、今後様々な場面で重要な役割を果たす基盤技術と期待されております。本セミナーでは、私達が開発している「光ポンピング法を基礎とした汎用動的核偏極装置」を中心に、動的核偏極法の原理や将来展望などについてご紹介したいと思います。また、この機会に、本手法の新しい応用について皆様のご示唆などいただければ幸いです。