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研究活動

Nd-Fe-B焼結磁石の二粒子粒界相に関する第一原理計算

応用物理学会2018年春期(第65回)講演大会

2018年3月18日(日)

相内 優太、立津 慶幸、合田 義弘

Abstract

高い保磁力と大きな磁化から工業製品におけるNd-Fe-B焼結磁石の需要は高まるばかりであるが, 高温領域におけるNd磁石の低保磁力の原因は分かっていない. 磁気特性を理解する鍵は, 磁壁移動のピン留めの要因となる材料組織界面の電子状態である. 実験結果から, c軸方向の界面近傍の元素比組成はNdリッチであることが分かっている[1]. しかしながら, その構造に関する詳細は分かっていない. そこで我々は, NdxFe1-x合金 (0< x ≤ 1)に対し第一原理計算を行い, 生成エネルギーから構造安定性を比較した. その結果, 初期構造をdhcp, fcc, bccとしたものの中ではfccを仮定した場合が安定となった. ただし, 熱力学的には二元系では合金化しないことも分かった.
この状況を踏まえ, 本研究では, Nd-Fe-B焼結磁石における粒界相の構造同定を目的として, fcc NdxFe1-x合金に不純物として微小量O原子を添加したNd-Fe-O合金に対し第一原理計算を行った.
Nd-Fe-O合金の初期構造の作成には, 合金のランダムネスを小さなユニットセルで再現できるSpecial Quasirandom Structure法[2]を用いてNd, FeおよびOの初期配置を決定した. この初期配置に対して密度汎関数理論に基づく第一原理計算コードOpenMX[3]を用いて構造最適化を行い, 生成エネルギーから安定性を比較した(Fig.1). 生成エネルギーEformは以下の式で評価した.
Eform = ENdFeO - (αEfcc-Nd + βEbcc-Fe + γ/2EO2)
ここでENdFeO, Efcc-Nd, Ebcc-Fe, EO2はNd-Fe-O, fcc Nd, bcc Fe, O2の基底状態の全エネルギーを表す. α, β, γは正の定数であり, 組成比によって変化する. 上述したNdxFe1-x合金は合金化しなかったが, 解析の結果Nd-Fe-O合金は微小の酸素を含むことによって合金化が促進される可能性があることが分かった


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