高Fe濃度希土類化合物の磁性と情報統合型物質・材料開発
日本学術振興会147委員会第2分科会
概要
高Fe濃度希土類化合物の新たな結晶構造を理論探索するという課題において、MI2が抱える課題が解説された。第一原理的手法による磁性計算を磁石化合物に適用するのは一般に大規模でコストがかかる(重い)ので、仮想スクリーニングによる探索の効率化が有効な分野であり、さらに機械学習を取り入れることにより良い記述子を見出せば、第一原理計算そのものを省略できる可能性もある。磁石材料への適用事例として希土類・鉄系化合物のキュリー温度をわずか7個の記述子で化合物を表現することにより正確に予測できることが示された。また、高Fe濃度希土類化合物においては、Fe副格子が高温での磁性を支え希土類副格子の磁性はそれに誘起されて発生しているという事情により、高温での磁気異方性におけるFe副格子の磁気異方性が支配的重要性を持つことが示された。機械学習により選択された記述子から背後の因果関係を読み解き新たな着想が生まれる可能性等について質疑が行われた。
その他特記事項
ポスト「京」重点課題7、MI^2I、ESICMM