平成18年8月11日、文部科学省「次世代の電子顕微鏡要素技術の開発」の「スペクトロスコピーの高度化に関する要素技術の開発」部門にて、ナノ計測センター先端電子顕微鏡グループの原徹等の提案課題「マイクロカロリメーター型X線検出システムの開発」(平成18年度〜20年度)が採用されました。
本プロジェクトでは、従来の半導体X線検出器よりも1桁以上エネルギー分解能(10eV)が優れた、「マイクロカロリーメータ型X線検出器 (TES) 」をTEMに搭載した、最先端の分析電子顕微鏡を世界に先駆けて開発します。
このため、マイクロカロリーメータの多ピクセル化による検出器計数率の一桁向上、TEM搭載によるレンズ磁場への検出器の影響、GM冷凍機からの振動等の要素技術を開発し、ほぼ全元素の高精度分析が可能な世界最高性能のTEM-EDSシステムの実現を目指します。
文部科学省リーディングプロジェクト:次世代の電子顕微鏡要素技術の開発
「TEM用マイクロカロリーメータ型X線検出システムの開発」
原 徹 (先端電子顕微鏡グループ)
ピークがオーバーラップすることによって多くの元素が分離不可能。
エネルギー分解能が高いためピークのオーバーラップが大幅に低減。