講演要旨
走査型トンネル顕微鏡(STM)と原子間力顕微鏡(AFM)の同時測定技術を習得したいという想いを持ってスタートしたNIMSでの研究生活。その目標はだいぶ達成されたように思う。グループリーダーや交換留学生、ICYSポスドクから測定法を学び一緒に仕上げた論文[1,2]は大いに評価され、研究資金獲得と国際会議の招待講演の機会をいただけるようになった。JSTさきがけ研究とNIMSのプロジェクトで進めたSTM/AFMの装置開発は、試行錯誤の連続であったが、マルチスケール性をもった顕微鏡としての動作させるところまでどうにか辿り着いた。本発表では、この5年間で取り組んだ研究をまとめ、今後の展開を紹介する。
[1] Stesovych et al., Nat. Commun. 6, 7265 (2015)
[2] Moreno et al., Nano Lett. 15, 2257-2262 (2015)