スピントロニクスグループ

強磁性体スピンの不揮発性を利用した高集積固体メモリ素子や不揮発ロジック素子等に関する材料開発や新機能開拓の研究

2023.04.01 更新

スピントロニクスとは、電子の持つ「電荷」と「スピン」の両方の性質を利用する電子工学・技術分野です。本グループでは、強磁性体スピンの不揮発性を利用した高集積固体メモリ素子や不揮発ロジック素子等に関する材料開発や新機能開拓の研究を行っています。加えて、スピンを利用した新しい原理で動作するデバイスの基盤的研究や関連する評価技術の研究開発も行っています。現在、電子情報技術における省エネと低環境負荷が世界的な喫緊の課題となっており、電子デバイスの低消費電力化に寄与するこれらの新規素子に大きな期待が寄せられています。

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専門分野・研究対象



スピントロニクスの基礎となる主要な現象は磁気抵抗効果とスピントルクであり、スピンバルブや強磁性トンネル接合と呼ばれるナノスケールの素子構造において、室温・低磁場で発現する大きな磁気抵抗効果や磁化状態の制御に利用可能なスピントルクが得られています。今後の省エネ電子情報技術の一角を担う高性能メモリ素子やロジック素子への応用に向けた更なる高機能化・高特性化を目指し、スピネルバリア等の新材料や、それらを積層した新規磁性体ナノ構造の開発に関する研究を行っています。スピントルクや、スピンホール効果によるスピン軌道トルクは新しい記録書込み技術であるとともに、新規磁気デバイスの基礎になるため、それらに関連する磁化ダイナミクス、更には全く新しい新現象の開拓と物理的理解にも取り組んでいます。


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〒305-0047 茨城県つくば市千現1-2-1
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