ナノチューブグループ

ナノチューブとグラフェンの構造解析および物性測定

ナノチューブユニットでは、炭素、硼素、窒素、金属硫化物、酸化物、硼化物、窒化物、セレン化合物などの無機物からなる様々なナノチューブやナノシートに関して、その原子レベルでの構造や、化学組成、さらには物理的、化学的、熱的、光学的物性を同時に調べるようとしています。中でも、ナノチューブを始めとする1次元、2次元の構造を持った材料のTEM内その場測定に重点を置いています。最終目標として、ナノチューブ/グラフェンの相互結合や、電界効果トランジスタ、点電子源、質量輸送コンベヤ、ナノ天秤、温度検知プローブ、化学センサーといった、ナノデバイスのプロトタイプを製作することを目指しています。本ユニットは、ナノチューブグループのみで構成されています。

専門分野・研究対象

ナノチューブ、グラフェンが持つ電気的、機械的物性のTEM内直接その場測定

本グループでは、単層、多層カーボンナノチューブと、窒化硼素ナノチューブについて、弾性、塑性を、格子面が分解できる高分解能で直接観察することに、世界で初めて成功しました。今後も、グラフェンや無機ナノシート、金属や半導体を包埋したナノチューブについて、同様な測定を実施していきます。


ナノチューブやナノ構造物質の局所温度測定

本グループでは、ピエゾ駆動できる探針を2本備えた最新のTEMホルダーを用いて、局所的な温度や温度勾配を測定できる革新的な手法の開発を目指しています。この測定技術によって、ジュール加熱や電子線照射による、ナノスケールでの温度分布が測定できる可能性を持っています。


光学物性、光電物性、光起電力、ルミネッセンスのTEM内その場測定

 本グループでは、高分解能電子顕微鏡で使うことのできる光学測定装置の開発も行っており、いろいろな波長、いろいろなパルス間隔の励起光に対する、無機ナノ物質の光学応答の測定を試みている。この研究の重要なポイントは、TEM像、電子回折図形、分析結果から得られる、個々のナノ物質が持つ原子配列や欠陥構造、化学組成と、測定される光学応答が一対一に対応させることができる点である。


絶縁性高熱伝導材料の開発

 当該グループが世界に先駆けて成功したBNナノチューブの高純度・大量合成法を活用して、BNナノチューブの応用展開を図ります。BNの持つ優れた熱伝導性や絶縁性に着目したポリマー等とのナノコンポジット膜の放熱基板等への応用を図ります。また、BN以外の高熱伝導性のAl2O3、AlNや SiCなどのナノワイヤーの大量合成の開発とそのコンポジット化を目指します。


無機系ナノスケール物質の創製と応用

酸化物、硫化物などの無機系の新規なナノチューブ・ナノワイヤーを創製し、その機能発現を目指します。特に、ZnSやZnOなどのワイドギャップ半導体のナノスケール物質の大量合成法を開発し、その紫外線センサー(波長領域320-400nm)や電界放射材料等への応用を目指します。また、B-C-N系において、小口径のナノチューブやナノシート (BCNグラフェン) の高純度合成を開発します。また、イオン散乱分光を用いて、各種のナノ物質の表面構造を明らかにします。


お問い合わせ先

ナノチューブグループ
〒305-0044 茨城県つくば市並木1-1
E-Mail: GOLBERG.Dmitri=nims.go.jp([ = ] を [ @ ] にしてください)
国立研究開発法人物質・材料研究機構
〒305-0047 茨城県つくば市千現1-2-1
TEL.029-859-2000 (代表)
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