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高温超伝導線材グループ

電気抵抗ゼロで電流を流すことができる超伝導技術は究極の省エネルギー技術として環境・エネルギー問題を解決するための有力な候補の一つです。その中でも高温超伝導体 (HTS) は超伝導転移温度が約25 K (ケルビン) 以上を有する物質で、高価で入手が困難なヘリウムを使わない冷却システム下で稼働する機器への応用が期待されている材料です。特にHTSを使った送電ケーブル等の電力機器や制御安定性を有する強磁場を大空間に発生させる超伝導マグネット等への応用が期待されています。HTS線材は超伝導応用機器を構成する最も基本の材料であり、材料としても最も重要な性能である臨界電流向上及び応用機器への展開を目指した基盤技術の研究に取り組んでいます。

研究対象

「Bi,Pb-2223高特性薄膜の作製Bi-2223超伝導体がまだまだ高いポテンシャルを有していることを証明した。」の画像

Bi,Pb-2223高特性薄膜の作製
Bi-2223超伝導体がまだまだ高いポテンシャルを有していることを証明した。


「MgB₂超伝導線材の特性NIMSで開発中のIMD線材の特性が向上、長尺線材作製も開始している。」の画像

MgB₂超伝導線材の特性
NIMSで開発中のIMD線材の特性が向上、長尺線材作製も開始している。


「Bi2223超伝導線材を使って開発した液体窒素で動作するマグネットシステム実際の研究にも使用し、多くの有用なデータが簡便に出ている。」の画像

Bi2223超伝導線材を使って開発した液体窒素で動作するマグネットシステム
実際の研究にも使用し、多くの有用なデータが簡便に出ている。


高温超伝導線材グループの研究対象はBi系、MgB2、Fe系の高温超伝導材料、およびマグネット応用へ向けた基礎基盤技術です。Bi-2223超伝導線材については、既に工業的に製造されているものの、未だ解明されていない生成過程に関する基礎的研究と特性の飛躍的向上を目指した薄膜研究を行っています。線材作製プロセスの工業的レベルへの進化が期待されているMgB2及びFe系高温超伝導物質についてプロセス開発を進め、線材として性能実証を行っています。HTSマグネット技術に関しては、NMR・MRI用途を想定して、必要とする精密安定磁場を実現するための要素技術開発を行っています。


主要設備等

「超伝導臨界電流評価装置 (Ic-B-Tシステム) 800 Aまでの電流を温度範囲 (4.2 - 120 K) 、12 Tまでの磁場中で流すことが可能。」の画像

超伝導臨界電流評価装置 (Ic-B-Tシステム)
800 Aまでの電流を温度範囲 (4.2 - 120 K) 、12 Tまでの磁場中で流すことが可能。


「線材作製に必要な (圧延機、ドローベンチ、スウェージャー等の加工設備群)」の画像

線材作製に必要な (圧延機、ドローベンチ、スウェージャー等の加工設備群)


 線材作製に必要な (圧延機、ドローベンチ、スウェージャー等の加工設備) および組織評価に必要な冶金学的な評価装置群 (SEM、OM、TG-DTA、XRD、ICP等) を有しています。


最近の主要な成果等

・世界最高磁場のNMR装置 (1020 MHz) が「超伝導科学技術賞」を受賞しました。
  (リンク : http://www.sntt.or.jp/~fsst/shou20.html)
・世界最高磁場のNMR用超伝導磁石 (1020 MHz = 24.0 T) の開発に成功

「1.02GHzNMRの開発に成功した。」の画像

1.02GHzNMRの開発に成功した。




HTS応用機器の進展

物質・材料研究機構 (旧金属材料技術研究所時代において) で発見されたBi系超伝導体を使った応用機器の実用化研究・開発は着実に進められています。

・世界最高磁場(27.6 T)を達成
  (リンク : http://www.nims.go.jp/news/archive/2016/04/201604110.html)
・1.02 GHz-NMRシステムの開発
  (リンク : http://www.nims.go.jp/news/press/2015/07/201507010.html)
・液体窒素を用いたマグネットシステムの開発 (研究対象に記載)
・鉄道用ケーブルシステムへのHTS超伝導線材の適用
  (リンク : http://www.rtri.or.jp/rd/division/rd49/rd4940/rd49400109.html)

その他多数実用化されつつありますが、ここでは機能性材料研究拠点 高温超伝導線材グループが関与させていただいた案件を記載しました。


グループリーダー

(きたぐち ひとし)

北口 仁

(きたぐち ひとし)


お問い合わせ先

高温超伝導線材グループ
〒305-0047 茨城県つくば市千現1-2-1
E-Mail: KITAGUCHI.Hitoshi=nims.go.jp([ = ] を [ @ ] にしてください)
国立研究開発法人物質・材料研究機構
〒305-0047 茨城県つくば市千現1-2-1
TEL.029-859-2000 (代表)
FAX.029-859-2029