ホーム > 研究情報 > 機能性材料研究拠点 > グリーンリサイクルプロセスグループ

グリーンリサイクルプロセスグループ

近年、製品中に使用されている金属などをリサイクルして資源として利用する、いわゆる都市鉱山の活用について世界的に注目が集まっています。特に2010年に起きたレアアース問題を契機に、戦略的な物質であるレアメタルや貴金属の安定確保の有力な手段の一つとしても、都市鉱山の活用が必須となっていることが認識されるようになってきました。 レアメタルや貴金属といった希少な金属の中でも、特にリサイクルの必要性が高いものとして、小型家電製品の中に多く含まれる金、銀、パラジウムや、リチウムイオン電池の電極に含まれるコバルトなどが挙げられます。しかし、これらの金属は鉄やアルミとは異なり、一度に大量の処理ができるほどの量が集まらず、一つ一つの成分の濃度も著しく低いという問題があります。また、ハイテク用の素材としてのリサイクルを考えると、たとえば金の中にごく微量の銀が残留していても電子材料の性能が大きく劣化するなど、厳しい不純物管理が要求されます。そこで、多数の金属イオンが混在した溶液から、ごく微量にしか存在しない目的の金属イオンのみを高感度に検出し、取り出す技術の開発を進めています。

専門分野・研究対象

HOM吸着剤
高秩序メソポーラス構造物質(Hierarchally Ordered Micro/Meso/Macro-porous Monoliths) でできた吸着剤

本研究グループが開発してきたナノスケールの細孔を持つ吸着剤 (HOM吸着剤) は、細孔の内壁を、目的イオンと選択的に反応する官能基を持つ物質で覆うことで、目的としたイオンのみを選択的に吸着することが可能です。また、細孔の表面積を500-1000m2/gと極めて大きくすることができるため、1ppm (0.0001%) 以下のレアメタルも敏感に吸着することができます。高い吸着力と選択性を持つこの吸着剤は全く新しい抽出技術へのアプローチです。

関連画像


クリティカル物質のリサイクルと回収に係る開発・分析・再検討する効果的な技術

 都市鉱山やE-Wasteに含まれるクリティカル物質のリサイクル技術を発展・分析・レビューする技術の研究です。この技術によって、主要なクリティカル材料に依存している製品の性能向上を確実にするとともに、前例のないスケールで大量の代替材料を提供する極めて稀な機会を生み出すことができます。選択性に優れたHOMにより、ハイテク製品のレアメタルを同じハイテク製品の原料に戻すファインケミカル・リサイクルが可能となります。さらに、イオン液体やクラウンエーテルなど、選択的抽出剤となりうる他の物質と比べて製法が簡単で量産の可能性も高いため、吸着素材の開発にとどまらず、高選択性、高感受性が要求されるファインケミカル・リサイクルの実用化のシステムでの利用の道を探っていきたいと考えています。

関連画像


有害・放射性物質からレアアース分離技術の確立による環境保護

「廃水から有害水銀を効果的に除去する方法(左) 実在の電子基板・リチウムイオン電池を溶解した溶液からの目的金属 (金、銀、パラジウム、コバルト) の抽出方法 (右)」の画像

廃水から有害水銀を効果的に除去する方法(左)
実在の電子基板・リチウムイオン電池を溶解した溶液からの目的金属 (金、銀、パラジウム、コバルト) の抽出方法 (右)




お問い合わせ先

グリーンリサイクルプロセスグループ
〒305-0047 茨城県つくば市千現1-2-1
E-Mail: Sherif.ELSAFTY=nims.go.jp ([ = ] を [ @ ] にしてください)
国立研究開発法人物質・材料研究機構
〒305-0047 茨城県つくば市千現1-2-1
TEL.029-859-2000 (代表)