2015年度 (平成27年度) 第5回 GREEN拠点賞決定

2016.07.06 更新

GREENでは平成23年度より、若手研究者奨励を目的にナノ材料科学環境拠点賞 (GREEN拠点賞) を設けています。この度、平成27年度の研究活動を対象に第5回授賞者が決定、第13回 GREENシンポジウム (6月22日) において顕彰しました。

ナノ材料科学環境拠点 (GREEN) 拠点賞

慎重で厳正な選考の結果、先進賞はJalem Randy氏に、長期RA賞は青木 誠氏、佐藤 志野氏に、短期RA賞は山田 晋矢氏 (各賞いずれもアルファベット順) にそれぞれ決定し、授与しました。

受賞者と魚崎拠点長 (中央)


表彰されるJalem Randy氏 (右) と魚崎拠点長 (左)




先進賞


Jalem Randy  氏
(電池新材料探索グループ、NIMSポスドク研究員)

原子レベル解析と情報学による蓄電池材料探索
Exploration of battery Materials through Atomistic Simulations and Informatics

受賞者は、蓄電池材料の探索技術として、原子レベル解析と情報学を組み合わせた方法論の開発を行った。第一原理解析や古典力場解析等の原子レベル解析と機械学習を組み合わせ、高リチウムイオン伝導体材料の材料探索に積極的に取り組んだ。 このように受賞者は、先進性に相応しい研究成果を挙げており、その先進性を称え、今後の一層の発展を期待して授賞する。


長期RA賞


青木 誠 氏
(お茶の水女子大学大学院、博士後期3年)

受賞者は、次世代蓄電池の負極材料として期待されていながら、多くの課題を抱えているシリコンについて、充放電 (リチウムの挿入脱離) に伴う構造変化を、表面X線散乱軟X線放出など多くの手法を組み合わせて厳密に解析し、今後の特性向上につながる指針を与える成果を得た。このように受賞者は、長期RA事業の精神を理解、実践しており、今後長期RAでの経験を糧とし、今後一層成長することを期待し授賞する。

▸現所属 山梨大学 燃料電池ナノ材料研究センター




佐藤 志野 氏
(北海道大学大学院、博士後期3年)

受賞者は電極触媒の最も重要な素過程である、界面電子移動について系統的研究を行い、効率的電極触媒設計につながる成果を得た。このように受賞者は、長期RA事業の精神を理解、実践しており、今後長期RAでの経験を糧とし、一層成長することを期待し受賞する。


短期RA賞


山田 晋矢 氏
(東京農工大学、学部4年)

授賞者は、平成27年度においてオープンラボ研究者の研究に参加し、短期RA制度を最もよく活用した学生として際立った実績を残しており、その研究成果は電気化学会第83回大会において発表され、学生ポスター賞を受賞している。28年度も引き続き参加することになっており、今後の活躍が期待される。このように授賞者は、短期RA事業の精神を理解、実践しており、今後短期RAでの経験を糧とし、今後一層成長することを期待し授賞する。

東京農工大学 齋藤守弘研究室