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第15回 ナノテクノロジー基盤領域研究交流会

開催日 2010/09/01 (水)


概要

名称
第15回 ナノテクノロジー基盤領域研究交流会
開催日
2010/09/01 (水)15:00~17:00
会場
独立行政法人物質・材料研究機構 千現地区 第二会議室
〒305-0047 茨城県つくば市千現1-2-1

講演内容
講演1

「CuOナノ粒子の細胞毒性に関する分子メカニズム」

花方 信孝
ナノテクノロジー融合センターソフトマテリアルライン

CuOナノ粒子は金属酸化物ナノ粒子の中で最も細胞毒性が強く、25μg/mlの濃度で肺上皮細胞は80%が死に至る。これまで、CuOナノ粒子の毒性に関しては、細胞に取り込まれたCuOナノ粒子により発生する活性酸素種が主な原因であるということが示されているが、その毒性に関する分子レベルでのモデルは提案されていない。本研究では、CuOナノ粒子の毒性に関して、粒子から溶出するCuおよび細胞内に取り込まれる粒子の細胞毒性への寄与率を求めた。さらに、DNAマイクロアレイによる網羅的遺伝子発現解析から溶出するCuおよび細胞内の粒子により影響を受ける遺伝子群を同定し、CuOナノ粒子の細胞毒性に関する分子モデルを提案したので紹介する。

講演2

「新材料としてのプラズモニック結晶:その探索と可能性」

岩長 祐伸
量子ドットセンタープラズモニクスグループ

人工構造体による光を含む電磁波の制御に金属ナノ・マイクロ構造が用いられ初めてから10年ほど経過し、世界規模での旺盛な研究競争の結果、急速な研究の進展があった一方で、乗り越えるべき課題も明確になってきている。今回の発表では、円孔やドット、ロッドなどの単純な金属ナノ構造にとどまらない積層構造において発現する、サブ波長スケールの構成的なプラズモニック状態や先進的な光波操作を可能にするプラズモニック結晶(またはメタマテリアル)に関する最近の研究結果を中心に報告し、今後の方向性についても議論する予定である。

講演3

「シンクロトロン放射光による蛍光X線分析- SPring-8における超微量分析と化学状態分析の技術開発」

桜井 健次
量子ビームセンター放射光解析グループ

今日の物質・材料の研究開発における競争力の高さ、優位さをはかる1つの重要な指標は、最先端の優れた計測・分析技術をいち早く制することのできる能力であろう。新光源の登場は、計測・分析技術の大幅な革新をもたらす契機になることが多い。このため、新光源の技術動向には、常に注目する必要がある。20世紀の最後の10年間には、わが国の SPing-8 を含め、各国で高輝度シンクロトロン放射光施設が建設された。その輝度や特性は、X線の100年を超える歴史のなかでも並はずれたレベルのものであり、まさに画期的な進歩であった。そのような光源を使いこなすためには、何が必要なのだろうか。また、実際にどのような高度な計測・分析技術が開発され、確立されてきたのだろうか。おそらく、放射光関係の研究者であれば誰でも、それぞれに意義深い答えを語ってくれるものと思う。本講演では、NIMSにおいて、SPring-8 運転開始の頃から取り組まれてきた蛍光X線分光法による超微量分析と化学状態分析の技術開発を中心に説明する。前人未到の検出限界への挑戦は、画期的な新光源をもってしても決して容易ではなかったが、ブレークスルーは、新光源の性能を引き出すことのできる新しい分光器、検出器によってもたらされた。講演では、超微量分析における世界記録達成の後の展開や、最近取り組んでいる研究についても触れる。


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