第85号

2018.10.10 発行

今号の内容

NIMS WEEK来週開催 ! 　メルマガ限定「ラボ公開」特選情報 (7)
NIMS WEEK特別バージョン ! 最新研究映像 NIMSの力 ! #34
「1分以内に亀裂を自分で補修するセラミックス」
最新研究ニュース
「論文を読んで図にまとめるAI ! 　材料設計の強力支援ツールを無償公開」
次世代電池開発に必須の解析技術とは?
第5回電池材料解析ワークショップ・最先端機器による解析講座 (11/8,9)
「NIMS NOW」最新号予告

1 : NIMS WEEK来週開催 ! 　メルマガ限定「ラボ公開」特選情報 (7)

NIMSの新材料とその開発現場を1日限定で公開する「NIMSラボ公開」。いよいよ来週開催。開発現場だからこそお見せできる技術を多数公開します。事前予約をお忘れなく !

メルマガ限定の見どころ特選情報。今回は、まだプレスリリースやメディアで未発表のとっておきの技術をご紹介します。それは・・・『材料加工中のき裂から、稼働中プラントの腐食割れまで・・・高温・騒音中の材料の変化を“音”で見る、リアルタイム非破壊評価』

1000℃を超える高温、耳をつんざく激しい作業音・・・NIMSは、材料加工の現場や稼働中のプラント内という過酷な環境下で、材料のわずかな“き裂”の発生をリアルタイムで検知できる技術を開発しました。注目したのはなんと「音」 ! 激しいノイズの中から、き裂特有の超音波のみを抽出する独自の技術で、その発生をリアルタイムで検知します。

ラボ公開では、実際に溶射コーティング中にき裂を検知するデモを実施。鉄道車両の溶接から、化学プラントの配管検査まで、さまざまな現場での活躍が期待される技術の真価を、ぜひその目で確かめてください !

関連ファイル・リンク

NIMS WEEK 2018 Day3 ラボ公開
(受付終了)ラボツアー参加予約ページ

2 : NIMS WEEK特別バージョン ! 最新研究映像 NIMSの力! #34 「1分以内に亀裂を自分で補修するセラミックス」

堅くて軽いが割れやすい。セラミックスの常識を覆し、亀裂が小さいうちに自ら修復する自己治癒セラミックスをNIMSは開発しました。軽量化と燃費向上が求められるジェット機のエンジンに搭載することを狙い研究が進んでいます。

1995年、日本で最初に開発された自己治癒セラミックスですが、治癒するのに要する時間が1000時間 (1000℃) もかかっていました。NIMSは修復のメカニズムの詳細を解明し、液状物質が鍵を握ることを発見。それを手がかりに、なんと1分以内 (1000℃) で亀裂を修復する実用的な材料にまで仕上げました。

どのようなメカニズムで、どのような実用材料が誕生したのか。詳細はこちらです。

関連ファイル・リンク

最新研究映像 NIMSの力! #34「1分以内に亀裂を自分で補修するセラミックス」

3 : 最新研究ニュース
『数千篇の論文の知識を1枚の図に整理するAIを開発』

優れた材料の設計には、加える元素の種類や量、加工条件や特性がどう関係しているのかなど、多くの情報が必要です。しかしそれらの情報は、膨大な数の論文に点在しており、まとめるのは容易ではありません。

そこでNIMSは、新聞の要約記事の作成にも使われる「自然言語処理」に注目。数千という論文から、材料設計に必要なプロセス・構造・特性の相関関係を自動抽出するAIの開発に成功しました。しかも人間が理解しやすい図として出力できるすぐれもの !

開発したAIのソースコードも公開中。くわしくはこちら↓↓

関連ファイル・リンク

プレスリリース:数千篇の論文の知識を1枚の図に整理するAIを開発

4 :第5回電池材料解析ワークショップ・最先端機器による解析講座

先端リチウムイオン電池から全固体電池、リチウム空気電池まで・・・・エネルギー密度、寿命、安全性に優れた次世代電池の実現は、容量低下や劣化の原因を原子・分子レベルで突き止めるための解析技術が鍵を握っています。

本シンポでは、三菱化学やサムスンSDIで先端リチウムイオン電池の研究開発を先導してきた宇恵氏が、いま求められる解析技術を電池開発の世界的動向とともに語るほか、NIMS蓄電池基盤PFのユーザーが最新研究成果をご紹介します。さらにNIMSが誇る最新機器を使った解析講座も開催。毎回満席となります。事前予約はお早めに !

日時 :
(1)ワークショップ　11月8日(木) 13:00-19:00
(2)解析講座　　　　11月9日(金) 10:00-15:30
場所 : NIMS並木地区 NanoGREEN/WPI-MANA棟オーディトリウム
参加費 : 無料 (懇親会費 : 3,000円)

関連ファイル・リンク

(受付終了)第5回電池材料解析ワークショップ予約ページ

5 : NIMS NOW最新号予告

温暖化対策の新たな枠組み「パリ協定」が発行し、世界はいま大きく「脱炭素社会」へシフトしています。日本も大幅なCO2排出量の削減が求められる中、水素や太陽光発電などのエネルギー源を主力化することが急務です。

NIMS NOW次号では、太陽電池や熱電発電、燃料電池など、CO2を排出しない電力源の開発に取り組むエネルギー・環境材料研究拠点の最新成果を特集。リチウム空気電池など最先端の蓄電池開発の現状もレポートします。

来週いよいよ発行。購読のお申し込みはこちらから !

関連ファイル・リンク

NIMSの“今”を伝えるニュースレター　広報誌 NIMS NOW

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