第28号

2013.12.11 発行


今号の内容

(独) 物質・材料研究機構 (NIMS) より
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NIMS『使える ! メールマガジン』 第27号 2013.12.11
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1. 最新研究リリース
「粘土が二酸化炭素を呼吸していた」 効果的なCO2分離膜開発へ期待
2. シリーズ 最新研究映像「NIMSの力 ! 」
~次世代エネルギー技術の鍵 表面の化学反応を追え ! ~  
3. 次世代蓄電池の最新動向がすべてわかる !  
国内トップ研究者から米国エネルギー省高官までが講演 GREENシンポ
4.参加受付中 ! つくばイノベーションアリーナ公開シンポ
5.広報誌『NIMS NOW』最新号

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◆1 : 最新研究リリース ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「粘土鉱物による二酸化炭素の『呼吸現象』を発見」
~効率的な二酸化炭素分離膜等への応用に期待~   2013.12.04

温暖化への懸念からも注目される地球規模でのCO2循環。実は地球上で最も多
くCO2を蓄えているのは炭酸塩と呼ばれる一連の岩石です。その量、6京トン。
これまで、岩石が風化してCO2が地球規模の循環に戻るには100万年単位の時間
がかかると考えられていました。
しかし、NIMSでは、岩石の一種、ハイドロタルサイトの中の炭酸イオンが空
気中のCO2と、わずか数日~1週間程度で入れ替わっていることを発見しました。
またハイドロタルサイトには1gあたり4ccまでCO2だけを選択的に吸着するサイ
トがあることも判明しました。
既に、この鉱物に関して、CO2の吸着、交換などのメカニズムの詳細な知見も
得られており、これを活かして、効率的なCO2分離膜など次世代材料の開発がお
こなえるとの期待が持たれています。

詳細はこちらです。
http://www.nims.go.jp/news/press/2013/12/p201312040.html

なお、この成果はナショナルジオグラフィックのホームページでもご覧いた
だけます。     
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=00020131206003



◆2 : シリーズ 最新研究映像「NIMSの力 ! 」
~次世代エネルギー技術の鍵 表面の化学反応を追え ! ~  

物質の表面。そこは次世代電池や光触媒など、未来の技術にとって、重要な
反応が起きている「現場」です。例えば、電極の表面で何が起きているのかを
詳細に知ることができれば、電池の効率を妨げる原因を始めとても重要な情報
が得られます。「表面」には、次世代エネルギー技術の鍵が潜んでいるのです。
中でも特に重要なのは、液体と固体の界面。電池で言えば電極と電解液が接
し、まさに電気が作り出される場所です。しかし、この固体 - 液体界面の測定
にはとても高度な技術が必要です。NIMSでは、和周波分光測定という特殊な装
置と、独自のアイディアで、この固体 - 液体界面に迫りました。

その手法がこちらです。
http://www.nims.go.jp/publicity/digital/movie/mov131211.html



◆3 : GREENシンポジウム開催 ~次世代蓄電池への挑戦~  12月20日 (金)  
参加登録受付中 !  

上のビデオでご紹介したような技術を持ち、地球環境問題を抜本的に解決する
ため産学が連携して取り組む日本の研究拠点、GREEN (ナノ材料科学環境拠点)
が、次世代蓄電池について、最新の研究成果から世界的な動向まで幅広く網羅す
るシンポジウムを開きます。

特別講演 : 次世代蓄電池研究への期待 :
研究者としての視点と科学技術政策からの視点
東京大学大学院 橋本和仁教授

革新電池の技術課題とその可能性‐グリーンエネルギー社会の構築のために‐
JST次世代蓄電池加速プロジェクト総合チームリーダー
金村聖志 首都大学東京大学院教授

米国における最新動向
米国エネルギー省「エネルギー貯蔵研究ハブ」研究担当副拠点長
Dr. Nenad Markovic

持続可能な社会における蓄電池
トヨタ自動車株式会社 技術統括部 主査
岡島博司 担当部長

などなど、盛りだくさん。詳細はこちら。
http://www.nims.go.jp/GREEN/01news/event/2013/006.html



◆4 参加受付中 ! つくばイノベーションアリーナ公開シンポ

つくばイノベーションアリーナ (TIA-nano) では、東京・内幸町で来る12月16日
(月) に第4回TIA-nano公開シンポジウムを開催いたします。


今回は「つくばから未来の産業へ」という全体テーマのもと、発足して4年が経
過したTIA-nanoから、産業化に向かって着実に歩んでいる研究成果を皆様にお伝え
するとともに、TIA-nano中核4機関トップと産業界の代表によるパネルディスカッシ
ョンをはじめとして、TIA-nanoが産業界と共に目指しているイノベーションの将来
像およびTIA-nanoが果たすべき役割と方向性についての広汎な議論を行う場を提供
いたします。

下記URLより参加登録が出来ます。皆様のご参加をお待ちしております。
講演会とポスターセッションは無料ですが、意見交換会のみ参加費3,000円です。
意見交換会への参加もご検討いただければ幸いです。

日時 : 平成25年12月16日 (月)
講演会 10:00~17:50 (受付開始 9:30)
ポスターセッション 12:00~16:00 (コアタイム 12:15 - 13:15)
意見交換会 18:00~19:30
会場 : イイノホール&カンファレンスセンター (東京都千代田区内幸町)
詳細及び参加登録 : http://tia-nano.jp/events/2013/1216.html



◆5 :  広報誌『NIMS NOW』最新号 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

最新 (2013年12月) 号の特集は
「2013年 NIMSが社会に与えたインパクト」と題し、今年発表したプレスリリースか
ら話題になったもの、注目されたものを厳選して紹介します。

NIMSでは、1年に50件前後のプレスリリースを発表しています。それはNIMSの社会
に対しての還元であり、基礎研究の新機軸の発表から、「使われてこそ材料」の精神
に沿い実際に社会にでる材料の発表まで様々です。
2013年に発表したプレスリリースから、特に注目度の高かったもの4点を、研究者
インタビューを交えて紹介する今月号から、最新のNIMSが目指すものが見えてくるの
ではないでしょうか。

新年1月号は「新材料創出を可能にする粒子プロセスの開発と応用」特集を
予定しています。




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