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金属材料の疲労破壊

解説
金属材料の疲労破壊の際にみられる連続した縞模様の特徴で、一般にストライエーション(striation)と呼ばれている。ストライエーションの数は繰り返しを受けた負荷の回数に等しく、幅は1回あたりに進んだき裂の進展量(s)に相当する。この写真のs は約100 nmと非常に小さい。
s は負荷の量や環境によって変化するが材料固有の特性がある。
(Ti-5Al-2.5Sn ELI鍛造合金疲労破面の走査型電子顕微鏡写真)
関連研究ユニット
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高サイクル疲労試験片における疲労破壊破面の一例(材料:Ti -5Al-2.5Sn ELI)

試験条件(温度:-253℃、周波数:10 Hz、応力:400 MPa、寿命:78,044 cycle)

高サイクル疲労試験片の疲労破壊破面写真(全体)
A :疲労破壊起点部クリックで拡大します。

A: 疲労破壊起点部

  • 起点部要因:介在物

疲労破壊の発生は、一般に材料中に存在する種々の欠陥が核となり、応力集中を受けることが起因となる。この場合は介在物が核となっている。 他の要因としては、表面の傷やファセット(facet)と呼ばれる結晶粒の特定面から発生することも知られている。


B: 疲労進展部 1クリックで拡大します。

B: 疲労進展部 1

  • 破壊形態:疲労破壊
  • 破面形態:ファセットなどの組織依存型

き裂発生後しばらくは、ファセットなど材料の組織に依存した、幾何学的特長をもつ破面形態により疲労き裂は進展する場合が多い。


C:疲労進展部 2クリックで拡大します。

C:疲労進展部 2

  • 破壊形態:疲労破壊
  • 破面形態:ストライエーション(striation):幅小

き裂発生後、ある程度き裂が長くなりき裂先端の応力が高くなると、組織に鈍感になり疲労進展の特徴であるストライエーションと呼ばれる縞模様が多く観察される。ストライエーションの幅(s)は、き裂先端の応力と比例関係にある。写真のs は約0.7μm(白線で示す5本の平均値)と小さい。


D:疲労進展部 3クリックで拡大します。

D:疲労進展部 3

  • 破壊形態:疲労破壊
  • 破面形態:ストライエーション:幅大

写真位置Cよりさらに1mm程度き裂が進展した位置にみられるストライエーション。 写真のs は約2.1μm(白線で示す5本の平均値)と写真Cに比べ3倍大きい。


E:急速進展部クリックで拡大します。

E:急速進展部

  • 破壊形態:脆性破壊
  • 破面形態:溝状の特徴(flute)

さらにき裂が長くなると、き裂の進展速度は急激に上昇し破壊に至る。破面形態としては、写真にみられるような溝状のFluteと呼ばれる特徴が観察される。Fluteは、Ti系合金の極低温におけるシャルピー衝撃試験片の破面に多く観察され、主に脆性破壊時の特徴と考えられている。室温ではほとんど観察されない特徴である。


F: 最終破壊部クリックで拡大します。

F: 最終破壊部

  • 破壊形態:延性破壊
  • 破面形態:ディンプル(dimple)

試験片が最後に破壊した部位にあたり、変形を伴った延性破壊をしている。延性破壊の破面には写真にみられるようなディンプルと呼ばれる特徴が観察される。