この特徴を活かしたナノ計測を目的とし、高輝度高平行度の単色光を使った高分解能の粉末回折法による精密結晶構造解析、高エネルギーX線を使った光電子分光法による電子構造や化学結合状態の非破壊断層解析を主な特徴としています。ナノテクノロジー総合支援プロジェクトでの5か年の実績を元に、平成19年度からナノテクノロジー・ネットワーク事業に参画し、先端ナノテク材料開発を放射光解析の面で更に推進していきます。
NIMS内共同利用や文科省先端研究施設共用イノベーション-ナノテクノロジーネットワーク(ナノネット)による外部利用を柱に、ビームラインスタッフとの共同研究を推進します。
共用ビームステーション
大型放射光施設SPring-8内のNIMS専用ビームラインBL15XU(広エネルギー帯域先端材料解析ビームライン/WEBRAM)は、第3世代の放射光施設として高輝度なリボルバー切替方式のアンジュレーター光源を有し、二結晶分光器の一次光として2-20keV、高次光までを含めると60keVまでの極めて広いエネルギー範囲にわたり、試料位置を変えることなく高輝度単色X線が得られる世界的に希有な特徴を有しています。
ステーション長
小林 啓介
小林 啓介
責任者
吉川 英樹
吉川 英樹硬Ⅹ線光電子分光による埋もれた ハーフメタリック強磁性体層の電子状態の解析
ハーフメタリックホイスラー合金Co2MnSiとMgOとのトンネル接合による素子はスピンエレクトロニクスの重要な要素です。その接合界面や埋もれた層の電子状態解析が6keVの 硬Ⅹ線を使った光電子分光によって可能となります。図は、AlOx(1nm)/MgOの下に埋もれたCo2MnSi の価電子帯スペクトルを示しており、MgO層が20nm厚の時(b)でもMgOのバンドギャップの中に深層のCo2MnSi由来の電子状態密度(矢印)が見えています。Co2MnSiは界面においてバルクと同じ電子状態を維持していることが分かりました。




