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材料科学<p></p>分野において真にイノベイティブな研究を行い、飛躍的な成果を挙げた世界のトップ研究者に毎年NIMS Awardを授与しています。


NIMS Award 2023 受賞者決定!

今年度のNIMS Awardは「構造材料分野」より、「実用化の発端となり、世の中を変えるようなインパクトのある成果をあげた」研究について選考し、世界的に傑出した業績として、Dierk Raabe教授の「先端金属材料の持続可能性と微細構造に基づく設計に関する先駆的研究」に決定いたしました。

NIMS Award 2023の授賞式及び受賞記念講演は、11月6日(月)に「NIMS Award Symposium 2023」の一環として、つくば国際会議場にて開催する予定です。

【構造用金属、冶金学・金属物理学、計算科学】

先端金属材料の持続可能性と微細構造に基づく設計に関する先駆的研究

Dierk Raabe 教授

(Director
Department Microstructure Physics and Alloy Design
Sustainable Synthesis of Materials
Max-Planck-Institut für Eisenforschung GmbH)

研究成果の概要と業績の学術界・産業界への波及

Dierk Raabe教授 (ディレクター)
Department Microstructure Physics and Alloy Design
Sustainable Synthesis of Materials
Max-Planck-Institut für Eisenforschung GmbH


【研究成果の名称】

先端金属材料の持続可能性と微細構造に基づく設計に関する先駆的研究

【研究成果の概要】

構造用金属材料の格子欠陥およびその化学的性質、特性とプロセスの相互作用に焦点を当てた研究を行ってきました。アトムプローブトモグラフィー(1)、電子顕微鏡、フィールドイオン顕微鏡(1)、機械学習(2)を用いた最先端マルチスケール解析により、相変態などにおいて、転位や界面などの微細構造と化学的性質の相関的原子スケール評価を行ってきました。そして,強度と延性のトレードオフ問題にこのアプローチを適用し、熱力学的安定性を化学組成的に調整することで相変態をコントロールし、高強度・高耐久性を併せ持つ新素材の開発を行っています。

【業績の学術界・産業界への波及】

Raabe氏のこれまでの業績は、金属材料の持続可能性を高めるための道筋を明らかにする最新の研究に貢献しています。二酸化炭素の削減による一次生産、金属のリサイクル、スクラップに対応した合金設計、合金の汚染物質および水素耐性、水素プラズマによる還元、水素による鉄鉱石の直接還元など、学術界・産業界への寄与が非常に高いことで知られています。


NIMS Award Symposium 2023
つくば国際会議場にて開催決定

日時:2023年11月6日(月) ~7日(火)