IMECとNIMSがバイオデバイス、半導体材料分野での研究協力協定を締結

ヨーロッパの先端半導体研究所と研究協力体制を確立し、バイオデバイス技術と半導体材料の開発を目指す

2007.01.25


独立行政法人物質・材料研究機構
Interuniversity MicroElectronics Center (IMEC)

NIMS生体材料センターおよび半導体材料センターとIMECは、バイオデバイス分野と半導体材料分野での研究協力を進めていくことで基本合意に達し、平成19年1月25日に覚書 (MOU) を締結した。

概要

独立行政法人物質・材料研究機構 (理事長 : 岸 輝雄) の生体材料センター (センター長 : 立石 哲也) および半導体材料センター (センター長 : 知京 豊裕) と、IMEC (ベルギー、Leuven、President & CEO Gilbert Declerck) は、バイオデバイス分野と半導体材料分野での研究協力を進めていくことで基本合意に達し、平成19年1月25日に覚書 (MOU) を締結しました。 本協力協定は、当機構生体材料センターのバイオエレクトロニクスグループ (宮原 裕二 グループ長) とIMECのGustaaf Borghs教授らと関連グループ、および半導体材料センターとIMECの関連グループにより推進されます。

近年、エレクトロニクス技術と化学、生物学、医療などの境界領域の研究が活発に行われ、マイクロ化学分析システム (Micro Total Analysis System, μ-TAS) あるいはLab-on-a-chipという新しい分野が形成されています。これは半導体技術を用い、流路、ポンプ、反応セルなどを基板上に小型化・集積化し、化学分析に必要な工程を基板上で並列的に行わせる、という概念に基づいています。

生体材料センターでは半導体材料とバイオテクノロジーを融合させた生体分子認識技術の研究を行っており、今までにトランジスタを用いた遺伝子解析技術を開発してきた経緯があり、一方、IMECはシリコンの要素デバイスから最先端の機能システムチップまでを製作する設備を有しており、シリコンテクノロジーを中心としてバイオ・有機分野を含む研究を進めています。

生体材料センターの持つ生体分子や細胞の解析技術及び生体材料とIMECの持つ半導体技術を組み合わせ、新たなバイオデバイスを開発してナノバイオ領域の研究を進展させるとともに、研究者の相互訪問など人材育成を含めて両機関の特長を生かした学際的な協力関係も進めていきます。

また、IMECの半導体微細加工技術と物質・材料研究機構のもつ多彩な材料開発技術を使い、次世代の集積回路に求められる材料開発でも学際的な協力関係を進めていく方針です。

調印式は1月25日に物質・材料研究機構において、生体材料センター センター長 立石 哲也 博士、バイオエレクトロニクスグループ グループ長 宮原 裕二 博士、半導体材料センター長、知京 豊裕 博士、それにIMEC石谷 明彦 博士らの出席のもとで行われました。
協定の名称
バイオデバイス、半導体材料分野での研究協力
協定の期間
平成19年1月25日~

「コンビナトリアル材料合成の概念図と実際に合成された3元系連続組成傾斜膜の写真」の画像

コンビナトリアル材料合成の概念図と実際に合成された3元系連続組成傾斜膜の写真



お問い合わせ先

協定内容に関すること

半導体材料センター
知京 豊裕 (ちきょう とよひろ)
TEL: 029-860-4725
FAX: 029-860-4796
E-Mail: CHIKYO.Toyohiro=nims.go.jp
([ = ] を [ @ ] にしてください)

報道担当

独立行政法人物質・材料研究機構 
広報室
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