ニュース

桜庭 裕弥 主任研究員が平成29年度文部科学省・若手科学者賞を受賞しました

2017.04.22
  桜庭 裕弥 磁性材料グループ主任研究員が平成29年度文部科学省・若手科学者賞を受賞しました。
  文部科学省では、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者を「科学技術分野の文部科学大臣表彰」として顕彰しており、そのうち「若手科学者賞」は「萌芽的な研究、独創的視点に立った研究等、高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績をあげた40歳未満の若手研究者を対象」としています。
  受賞理由となった業績名は「ホイスラー合金系ハーフメタルにおけるスピン依存伝導の研究」です。表彰式は文部科学省にて4月19日に行われました。
  スピントロニクスは、電子の持つ電荷とスピンの双方の自由度を利用することによる、従来エレクトロニクスでは実現し得なかった高い機能性を有するデバイスの創製を目指しています。しかし、実用デバイスの実現のためには、磁気抵抗効果等の電子スピンに依存した輸送現象を飛躍的に向上させる材料のブレークスルーが強く求められています。
  櫻庭は、ホイスラー合金系ハーフメタル材料の高いスピン分極率を、世界で初めて実証するとともに、そのスピン依存伝導特性に関する系統的研究から、ハーフメタルを利用したスピンエレクトロニクスデバイス創製の基礎を築き上げました。
  本研究成果は、室温高スピン分極ホイスラー合金を利用した超高感度センサー素子等の革新的スピンエレクトロニクスデバイスの実現に大きく貢献することが期待されます。
Page top