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NIMS 材料データシートにISO9001を導入

−政府系研究機関で初めての試み−

 当機構は、材料データシートプロジェクト並びにそれと密接に関係するクリープ受託試験と事故調査を対象に、ISO9001“Quality management system”(JIS Q 9001 「品質マネジメントシステム」)の認証を平成14年5月20日付けで取得しました。日本国内では、製造業を始め、建設・土木、サービス業、研究開発等において、24000件近くがISO9001認定機関となっていますが、独立行政法人を含む政府系研究機関が取得したのは当機構が初めてです。
 この認証取得に向けた取り組みとしては、1年半前からISO9001取得委員会を設け、昨年4月の独立行政法人化を機に若手研究者を含めて本格的に活動を開始してきました。認証取得の範囲としては、30年以上にわたり取り組んできたクリープ特性と疲労特性データシートをはじめ、新たに2001年から開始した10年大気暴露腐食データシート、4Kを始めとする極低温におけるロケット材料特性データシート、さらに当機構の重要な取り組みのひとつであるクリープ受託試験、公的機関の要請による事故調査が含まれています。
 ISO9001は製品品質そのものでなく、品質システムについての規格であり、また顧客の立場からの規格で、顧客の要求に対して満足できる品質能力を求めています。当機構では、今後はこれまで以上に、ISO9001認証をもとに研究・業務の信頼性・品質を高めるとともに、顧客要求を取り込んだ研究・業務の遂行を図っていきます。

(本記事は日刊工業新聞に紹介されました。)