材料基盤情報ステーション

更新日 2005/10/24

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スタッフ

グル−プリ−ダ−

木村 一弘

 

福澤 安光

金丸   修

久保   清

大場 敏夫

横川 賢二

山本 耕助 技術補助員

谷口 祥子 技術補助員


 

藤塚 正和

中野 恵司

九島 秀昭

宮崎 秀子

澤田 浩太

吉野 正崇  NIMSジュニア研究員

 

業務内容および研究内容

■ 主要業務

クリープデータシートの作成・出版 発電プラントの構造部材として使用される国産金属材料における長時間クリープデータの整備の中心的役割を担っております。

受託試験 受託業務のうち,クリープ試験およびクリープ破断試験の実施を担当しております。

■ 研究テーマ

各種金属材料において得られた長時間クリープデータ(最長10万時間以上)および長時間クリープ破断試験片の組織解析を基に,以下のような研究を行っております。

基底クリープ強度概念

実用耐熱鋼は各種析出物によって強化されているが,使用中に析出物の凝集・粗大化が起こり,長時間経過後には析出物の強化への寄与は大幅に小さくなるため,クリープ強度は母相本来の変形抵抗のみによる強度にまで低下する。この母相本来の変形抵抗を基底クリープ強度と呼び,各種フェライト鋼においてその存在が明らかにされている。

Crフェライト鋼における長時間域でのクリープ強度低下と粒界近傍の組織回復

実用耐熱鋼のクリープ強度は,使用中に析出物の粗大化,転位組織の回復等が起きることによって低下するが,特に低応力・長時間域では,その強度低下が急激に起こることがある。最近,改良9Cr-1Mo鋼において数万時間以上の長時間域でのクリープ破断強度が急激に低下することが分かってきている。本鋼は焼き戻しマルテンサイト組織で,M23C6, MX, Laves相といった析出物で強化されているが,数万時間以上の長時間域では,旧オーステナイト粒界近傍が粒内に比べて優先的に回復し,不均一な組織変化が起こり,これがクリープ破断強度の急激な低下原因であることが明らかとなっている。

高温構造材料の寿命予測法に関する研究

各種実用耐熱鋼において,修正θ法,Iso-stress法 ,パラメータ法領域分割法を用いてクリープ寿命予測の高精度化に取り組んでいます。

高強度フェライト系耐熱鋼のクリープ特性評価(超鉄鋼研究センター耐熱グループとの連携)

現在開発が行われている高強度フェライト系耐熱鋼のクリープ特性評価を行っています。

■ 社会のニーズに応える

クリープ検討会

クリープデータシートで対象とする材種の選定などに関して、産業界のニーズを取り入れるために定期的に開催しております。主に鉄鋼、重工、重電などのメーカーの第一線の研究者から意見をいただいています。

共同研究

大学や企業と共同研究を実施しています。

トピックス紹介

最近の発表および今後の発表予定 (2005.8.2) 

クリープデータシートNo.45A、No.46A及び長時間クリープ試験材の微細組織写真集No.M-4の発行 (2005.6.6) 

ポスターセッション努力賞受賞 (2005.4.4)

第二回 二十一世紀COE 東工大材料科学若手フォーラム 「知の競演」 (2005.1.7)

クリープデ−タシートNo.50 及び長時間クリープ試験材の微細組織写真集No.M-3の発行 (2004.4.14)

MITS 2004 開催報告 (2004.3.22) 

30万時間に到達したクリープ変形データの蓄積 (2004.3.11) 

NIMSクリープデータシート国際シンポジウム (2004.2.4) 

クリープデータシートNo.36B の発行 (2003.10.16) 

クリープデータシートNo.49 及び長時間クリープ試験材の微細組織写真集No.M-2の発行 (2003.4.30)

7th Liege Conference ベストポスター賞授賞

クリープデータシートNo.48 の発行 (2002.11.5)

ISO 9001認証取得 (2002.6.7)

クリープデータシートNo.35B の発行 (2002.4.9)

問い合わせ先】
PHONE 03-3719-2493
FAX   03-3719-2177
E-mail : KIMURA.Kazuhiro@nims.go.jp

物質・材料研究機構

超鉄鋼研究センター