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研究活動

「ナノアーキテクトニクス」とは

 新材料の開発においては、ナノテクノロジーがきわめて重要な役割を果たします。ここで、次のことにぜひとも注意していただきたいと思います。
 ナノテクノロジーは、半導体の微細加工に威力を発揮してきた従来のマイクロテクノロジーの単なる延長、すなわちマイクロテクノロジーをさらに精緻化したものと誤解されがちですが、実はナノテクノロジーとマイクロテクノロジーは質的に異なります。この質的な差を正しく認識したナノテクノロジーの新パラダイムを私たちは「ナノアーキテクトニクス」と呼びます。

 ナノアーキテクトニクスの重要なポイントは次の4点です。



ナノアーキテクトニクスの重要なポイント

  • 1 マイクロテクノロジーの世界では設計図どおりに構造を構築できましたが、ナノテクノロジーの世界では一般にそれはできません。マイクロテクノロジーよりはるかに小さいナノテクノロジーの世界では、熱的および統計的な揺らぎがあらわになると同時に、制御法の原理的な限界に直面するからです。それゆえ、「曖昧さを含む構造によって信頼できる機能を実現する」という視点が重要です。

  • 2 ナノスケールの構造(“ナノ部品”)は、しばしば新鮮で興味深い特性を示しますが、単独あるいは単なる集合体としては、発現される機能には限界があります。同種または異種の“ナノ部品”の間に有機的な相互作用を効果的に生じせしめ、まったく新しい材料機能を創造する、「構造の構築から相互作用の組織化へ」の視点が重要です。

  • 3 巨大な数の“ナノ部品”からなる複雑系は、全体としてしばしば予期されなかった新しい機能を創発します。この「量が質を変える」現象を見逃さずに利用することが重要です。

  • 4 1~3の視点を守備範囲に入れうる、「ナノセオリー」とも呼ぶべき新しい理論分野の開拓が必要です。そこでは、原子、分子、電子、光子、スピンなどを第一原理的に扱うだけでなく、「大胆かつ適切な近似」を意識的に導入した理論体系の構築が求められます。
MANAのナノアーキテクトニクスは、ナノマテリアル分野、ナノシステム分野、ナノパワー分野、ナノライフ分野、ナノセオリー分野の5つの研究分野からなります。MANAは、3つのグランドチャレンジとして、ナノアーキテクトニック脳型ネットワーク、室温超伝導、実用的人工光合成の実現を目指しています。

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