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特集
新規20プロジェクトの紹介と最近の成果
― ナノ計測センター ―

「物質・材料研究のための
  高度ナノ計測技術を目指して」
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ナノ計測センター
センター長
藤田 大介

 ナノ計測センター(Advanced Nano Characterization Center, ANCC)は、当機構ナノテクノロジー基盤領域に属する研究センターとして発足しました。ナノスケールで制御された様々な物質・材料の構造、物性、機能を多元的に評価するための計測基盤技術を研究開発することを目的として、以下の研究グループが設置されています。
 (1)先端プローブ顕微鏡グループ
 (2)先端表面化学分析グループ
 (3)超高速現象計測グループ
 (4)先端電子顕微鏡グループ
 (5)強磁場NMR(核磁気共鳴分光計測技術)グループ
 当センターは、第2期中期目標期間(平成18〜22年度)において、“ナノ物質・材料研究のための高度ナノ計測基盤技術の開発”プロジェクトを担当しています。当機構の材料計測評価に関するコアコンピタンス技術(優位性の高い独自技術やノウハウを集積した中核技術)をさらに高度化することにより、表面原子構造から表層・固体内部のナノ構造に至るまでの物質・材料の先端計測評価技術の確立を目指しています。
 特に、新物質・新材料の有するナノスケールの構造と新規機能を明らかにするために、各グループは、(1)極低温・強磁場・極高真空などの極限場環境における原子分解能走査型プローブ顕微鏡(SPM)計測技術、(2)比較的広い領域における表層の3次元ナノ構造解析技術、(3)フェムト秒超高速時間分解分光計測技術、(4)高分解能透過型電子顕微鏡(HRTEM)計測技術、(5)世界最高磁場による高分解能固体核磁気共鳴(NMR)分光計測技術等の開発を推進しています。
 さらに、このような最先端技術に基づいて、物質・材料研究に資する計測手法とデータの提供を目指しています。本特集では、各グループの研究活動とミッションを紹介します。

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図   表面・表層・固体内部に至る世界最高水準の高度ナノ計測基盤技術の開発.


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