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人類はこれまでに多くの「もの」を作ってきました。「もの」を作ることによって文明を発展させてきたと言っても過言ではありません。物質・材料研究においても「もの」を作ることは大変重要です。物質・材料は「もの」そのものであり、「ものづくり」なくして、物質・材料研究の発展はあり得ません。 また、近年、いろいろなところで「ものづくり」が見直されています。ものづくり基盤技術振興基本法が制定され、国として「ものづくり」に関する技術の向上、発展を推進しています。公的研究機関、地方公共団体等でも「ものづくり」の重要性が改めて認識されており、大学、高校などにおいては「ものづくり」に関する教育が行われているところもあります。 「ものづくり」は製造業だけに関わるものではなく、研究の現場でも多くの「ものづくり」があります。NIMSでも「ものづくり」には積極的に取り組んでおり、新物質、新材料、新機器、新プロセス、ソフトウエア、データベースなど多様な「もの」を研究成果として創出しています。これらの成果については、「使われてこそ材料」という精神のもと、産業界と連携して共同研究を行うなど、実用化に対する努力も行っています。また、「ものづくり」に関する研究の意識を高め、より一層促進させるため、研究者業績評価の要素の1つに「ものづくり」を取り入れ、「ものづくり」の活動を奨励しています。 今回、特集「ものづくり最前線」を企画し、「ものづくり」という視点からNIMSの研究成果をご紹介することに致しました。NIMSの多様な「ものづくり」について理解を深めて頂く機会にして頂ければ幸いです。 |
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