機構の動き
新ディレクターの紹介


物質研究所 超分子グループ


ディレクター
有賀 克彦
 新しくスタートした超分子グループは、分子認識を介して超分子性分子集合体を作製し、その物性・機能を検討します。特に、低次元分子メディア中における特異構造作製のための方法論の開拓や、超分子構造を鋳型として有機・無機のナノ構造を作製する技術の開発に取り組みます。

二次元分子パターン(左、模式図;右、分子像)
Two-Dimensional Molecular Pattern
気−水界面での分子認識を利用して、オングストロームレベル精度の人為パターンを作製します.
超分子鋳型によるメソポーラス物質開発
Mesoporous Materials Based on Supramolecular Templating
超分子集合体を鋳型として、さまざまな機能を持つメソポーラス物質を開発します.


生体材料研究センター 医療応用技術グループ


ディレクター
内田 義之
 気管支喘息など気道系疾患の治療は経気道的に薬剤を局所投与することによってなされてきました。特に今まで吸入担体として使用されていたフロンが地球温暖化による製造中止以降、吸入担体開発が盛んに行われています。また、粉体力学や呼吸器生理学の研究成果から紛体粒子径によって沈着部位が異なることが明らかにされてきました。10μm以上の粒子は鼻腔、口腔、咽頭、喉頭粘膜に捕獲され、5μm以上のサイズでは第5〜6分枝の気管支にトラップされます。さらに、2〜5μmでは小気管支から細気管支に分布し、1μm前後では他の網内系と同様にマクロファージ系細胞に貧食を受けます。つまり、粒子サイズを調整することによってtargeting drug-delivery system系を作成しうるということです。以上のバックグラウンドを踏まえ、気管支喘息の治療薬および薬剤担体の開発を行います。