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白色LED(発光ダイオード)やPDP(プラズマディスプレイ)、FED(フィールドエミッションディスプレイ)などの次世代の照明や表示パネルに用いられる蛍光体は、高輝度の励起光に長時間照射されるため、高い耐久性が要求されます。 現行の蛍光体は酸化物や硫化物のホスト結晶に希土類イオンを固溶させたものであり、結晶構造が弱いため使用中に結晶が分解して輝度が低下する問題があります。そこで、私達のグループで長年耐熱材料として研究してきたα-サイアロンをホストとすることを提案し、発光効率が高くしかも安定性に優れた蛍光体を見出しました。 α-サイアロンは窒化ケイ素の固溶体で、
Eu-α-サイアロンは、図2に示すように450nm前後に励起のピークがあり、青色LEDで効率よく発光します。また、発光のピークは、550〜590nmの黄色であり、白色LED用蛍光体に適した発光特性を持っています。さらに、数万時間の耐久性が要求されるディスプレイ用途もこの材料の特性が活かせる分野です。 |
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図1 材料設計による多彩な発色 |
図2 Eu添加α-サイアロンの励起・発光スペクトル |