ダイヤモンド・アンビル・セル(DAC)
を用いた超高圧発生と物質・材料研究

DACによる超高圧高温実験の特長

  • DACは、二つのダイヤモンド単結晶を一組の対向アンビルとした、一軸加圧装置です。

  • 地球上最も硬い物質であるダイヤモンドをアンビルに用いることで、現在約200GPa程度の超高圧を発生させることができます。

  • アンビルが透明であるため、X線や分光により、高圧下の物質変化を直接的に観察・測定することができます。

  • アンビルを通してレーザーを導入することにより、試料によっては約4000℃に加熱することもできます。→レーザー加熱高温高圧実験の概要
レーザー加熱の模式図 高圧マイクロラマン散乱測定
  • ヘリウムや水素などの気体を、圧力媒体や反応物質として、試料空間に導入することができます。DAC用に設計されたガス充填装置を用います。
    →ガス充填装置の概要

これまでの成果

開発目標

圧力・温度条件

  • 発生圧力:300GPa(室温)
  • 発生温度:5000℃(100GPa)

実験・観察システムの構築

  • He圧力媒体を用いた静水圧実験の高度化(試料体積の増大など)
  • DAC用レーザー加熱システムの高度化
  • 高温高圧下での光化学反応誘起システムの構築

研究テーマ

元素および無機化合物に関する

  • 高圧相転移の解析
  • 状態方程式の決定
  • 静水圧下での精密構造解析
  • 圧力誘起反応、高圧下光化学反応による物質合成

     など