研究概要
大電流イオンによる金属・非金属共存系の創製と非平衡物性の研究
本研究室が目指すのは、物質材料と相互作用する「場」を極限化し、物質材料と「場」の相互作用を、材料創製に適用するということです。その際に起きる、極度に非平衡な状態をその場で計測評価することにより、相互作用機構を明らかにし、その材料損傷機構の知見を得ること、あるいは、新機能の発現を目指すことに生かします。
本研究室では、重イオン領域で未踏の、エネルギー数MeV・mA級の「イオン場」、あるいはレーザによる高密度「フォトン場」との複合化を達成しており、その場計測系を整備しています。この極限性・非平衡性を極めた場(極限粒子場)は、物質流/光量子による複合効果等、物質工学の新しい道具として期待されます。気相成長の場合に匹敵するような大電流重イオンの具体的な応用として、金属・非金属結晶共存系等の構造制御に適用することができます。
特に、絶縁体や半導体等非金属材料の中で金属原子クラスター、金属ナノ結晶等は、非線形光学素子(光スイッチング、光発振等)の材料として注目されています。本研究室では、ビーム固体相互作用、金属原子と点欠陥との相互作用、及び非平衡相の変遷過程等を、構造解析、高速時間分解光学計測あるいは非線形光学の計測等を行うことにより、非平衡過程の基礎的解明を行い、それらを利用したナノ構造作製技術の開発、及び量子サイズ効果等極微構造に起因する新機能、すなわちナノファンクションの発現を目指しています。
実験室は、桜テクノパーク(筑波大から徒歩10分)にあるビーム実験棟・粒子線実験施設です。
研究テーマ
- ナノ物質・材料の創製・計測のための量子ビーム基盤技術の開発
- 量子ビームを活用し、物質・材料基盤技術を開発する
- 先端エネルギービームの照射損傷過程制御によるナノ機能発現に関する研究
- エネルギービーム及びその場計測評価技術を用いて、照射損傷を制御し、高エネルギーで起こる自己形成過程等を利用して、電子遷移に関するナノ機能を発現させる
- 連係大学院テーマ
- 大電流イオンによる金属・非金属共存系の構造制御、非平衡過程の動的解析、光学物性及び新機能発現を目指します。特に、 大学院教育に相応しい基礎的な研究テーマを選んで実施します。


