絶縁性セラミクスのアトムプローブによるトモグラフィー

従来絶縁体セラミックスには応用が不可能であると思われてきた3次元アトムプローブ法で原子のイオン化のために紫外光の短波長レーザーを用いたレーザーアトムプローブにより世界で初めて絶縁体セラミクスの3次元アトムプローブ解析に成功し、明瞭な3次元原子トモグラフィー像を得た。使用した試料はナノセラミクスセンターで開発されたイットリア安定化立方晶ジルコニアセラミクスにスピネルを分散させたジルコニア・スピネルナノコンポジットセラミクスであり、電気伝導性のないセラミクスのバルク材から収束イオンビーム法で針状の試料を加工し(図1(a))、それをタングステン針の上に固定した。その試料先端に紫外光のフェムト秒レーザーを照射させることにより、絶縁体試料からのアトムプローブ分析に成功した。


(a) バルクZrO2-MgAl2O4ナノコンポジットセラミクスから微細加工によって得られた針状試料のSEM背面反射像。グレーがジルコニア、暗く観察されている 部分がスピネル、白い部分はタングステンの試料サポート
(b) アトムプローブ分析後に観察された電界イオン顕微鏡


バルクZrO2-MgAl2O4ナノコンポジットセラミクスから得られた3DAPによる元素マップ (a), (b)はそれぞれマップに(a), (b)で示された領域から得られた濃度プロファイル

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~65×65×270 nmの領域から得られたMgとAl原子の3次元原子トモグラフィー。個々の点が原子の位置。MgとAl原子の密度の 高い部分がMgAl2O4スピネル相で原子のない部分がZrO2相(Zrは表示していない)。結晶粒界部分にMg原子とAl原子が偏析している 様子が見える

(c) Y.M. Chen, T. Ohkubo, M. Kodzuka, K. Morita and K. Hono, 2009
Y. M. Chen, T. Ohkubo, M. Kodzuka, K. Morita and K. Hono, Scripta Mater (2009), in press.


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