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澤田浩太 (構造材料研究拠点 構造材料試験プラットフォーム長) が「2022年日本鉄鋼協会 学術貢献賞(三島賞)」を受賞

2022.04.01
 

澤田浩太 (構造材料研究拠点 構造材料試験プラットフォーム長)は、耐熱鋼の長時間クリープと組織に関する業績が、熱処理の分野において顕著な貢献をしたものと認められ、2022年3月15日に、日本鉄鋼協会 学術貢献賞(三島賞)を受賞しました。

【業績】
受賞者は、一貫して耐熱鋼のクリープ変形に伴う組織変化の解析を行い、長時間クリープ強度の安定性に影響する組織因子を解明することで、同鋼の信頼性向上に貢献しました。具体的には、高効率火力発電プラントで大量に使用されている高Crフェライト耐熱鋼において、クリープ変形に伴い析出する有害相(Z相)の生成条件を系統的に明らかにするとともに、CrやNi添加量が多いほど有害相の析出が促進され、長時間クリープ強度の安定性が低下することを明らかにしました。さらに、ASME Gr.91鋼において、Crなどの合金元素の不均一な分布がクリープ中の炭化物の粗大化およびマルテンサイトラス組織の回復を促進し、クリープ強度を低下させることを明らかにするとともに、元素分布を均質化することでクリープ寿命が改善されることを示し、既存鋼の更なる長寿命化の方策を提案しました。




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