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緒形俊夫特命研究員(構造材料研究拠点)が「日本鉄鋼協会学術功績賞」を受賞

2018.03.27
緒形俊夫特命研究員(構造材料研究拠点)は、一般社団法人日本鉄鋼協会から、鉄鋼に関する学術、技術の研究に顕著な功績があったと認められ、学術功績賞が贈呈され、2018年3月19日、第175回春季講演大会におきまして表彰されました。


以下は詳細な業績の紹介となります。

「極限環境材料評価法開発と標準化」

1.極低温での引張試験や疲労試験における試験片の発熱の測定及び発熱を抑えるひずみ速度を発見し、
JIS Z 2277及び 2283の根拠となりISO19819引張試験やISO23718機械試験用語を提案制定した。

2.高圧水素環境中の特性を中空試験片により評価する試験法を開発

① 試験片内の微小空隙内にのみ高圧水素を充填することで、高温から極低温にかけて高圧水素環境特性を評価できる簡便かつ画期的な材料特性評価法を開発した。本法は、低温高圧水素用部材の-50℃以下での唯一の評価法であり、KHKの特認のデータにも採用され、液体水素ステーションの普及に貢献した。

②高圧水素環境における破壊に、電子軌道による結合の破壊と磁気スピンが関わることを見出し、「スピン構造材料研究」を2017年の第174回講演大会で提案した。電子軌道とスピンの挙動を把握すれば、クリープ、疲労、腐食のメカニズムを解明し寿命予測精度の向上にも役立ち、新材料の開発も期待できることからも、学術的のみならず経済的技術的効果は極めて大きい。
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