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中村照美グループリーダ—(構造材料研究拠点 溶接・接合技術グループ)が「平成29年 日本鉄鋼協会 学術学術貢献賞(三島賞)」を受賞

2017.04.06
一般財団法人 日本鉄鋼協会理事会にて慎重な審議が行われた結果、中村照美グループリーダー(構造材料研究拠点 溶接・接合技術グループ )が業績「革新的溶接技術の開発」に対し「学術貢献賞(三島賞)」候補者に推薦され、見事に受賞をされました。

以下は詳細な業績の紹介となります。
中村氏は、アーク溶接を中心として溶接挙動などの基礎研究から新たな溶接プロセスの提案へつながる一貫した研究開発を行った。
(1)消耗電極式アーク溶接(GMA溶接)について、新たな視点で溶接プロセス開発と溶接材料開発に取り組み、
実現が困難とされていた純Arシールドガスを用いたGMA溶接プロセス(クリーンMIG溶接)を開発し、溶接時のワイヤの溶融挙動を変えることができる同軸複層構造を持つ溶接ワイヤ(同軸複層ワイヤ)を開発した。

(2)同軸複層ワイヤの材質や構造に関する設計指針を提案し、980MPa級の高強度鋼用同軸複層ワイヤと9%Ni鋼用同軸複層ワイヤを開発し、クリーンMIG溶接の実用化展開を可能とした。

(3)溶接部の残留応力を低減するために低変態温度溶接材料を同軸軸複層ワイヤ化し、クリーンMIG溶接により残留応力の低減による疲労強度向上に加えて、延性や靱性が向上した継ぎ手が得られることを示した。老朽化した鋼構造インフラ設備の再生技術としてクリーンMIG溶接を鋼橋梁の補修・補強溶接技術として使用する新しい分野へ取り組んだ。
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